所沢駅周辺でラーメンタイム。
時間は17時少し前。
少し待てば夜の営業が始まってくる。
それに通し営業のお店も多いので困ることはない。
私のお腹は何を食べたがっているだろう。
どうやらレトロスペクティブなラーメンを求めているようだ。
所沢駅周辺にはまだ訪れていない昔からのラーメン屋がいくつかある。
その一つを目指すのもいいけど久しぶりに早池峰亭で食べたい。
とりあえず店の前に行くとシャッターが下りている。
気持ちを切り替えて他のお店を探す。
栄華にしよう。
根岸の交差点近くの床屋を曲がった所にある昔からあるラーメン屋だ。
存在自体は知っていたけど訪れたことはない。
レトロ感が半端ないし、少し入りづらい気がしていた。
外から覗いてみると店主らしきおじいさんが真ん中でテレビを見ている。
意を決して入店。
建物が古いだけではない独特の雰囲気の店内。
こういうお店で決まって頼むのはもやしそば。
なんとお値段は550円。
どこかの時点で消費税に合わせるのをやめてしまったのではないか。
壁面のメニューの歴史がそう言っている。
ちなみに他にお客はいない。
始めてのお店だけど常連のように普通に話してくれるのは好感触だ。
テレビを見ながらもやしそばを待つ。
着丼。
思っていたのとは違い、もやし以外の具材も豊富に入っている。
白菜に青菜、人参、豚肉。
それに量も結構多い。
スープの味は若干薄いけど、昔ながらの中華屋のラーメンはこんなものだ。
派手な美味さなんてないけど、心に響く懐かしく優しい味。
麺も昔懐かしい感じでコシや味とは無縁の細麺。
こういうラーメンは今の流行りには絶対にのらない。
店やラーメンの古臭さにケチをつけるような人間は嫌いだ。
これはこれでいい、これがいい。
何気ない会話は温かく、またおいでという最後の言葉は嬉しかった。
聞けば50年以上営業されているらしい。
このお店で今までどんなドラマがあったのだろう。
長い歴史の1ページに踏み入れられたことが誇りに思える。
こんなお店、人に出会うと涙が出そうになるのは年をとったからかしら。
ご馳走様でした!
また絶対に伺おう。
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